スコールの値段。-最終話-

  ソファの上で見詰め合う二人の間に落ちる沈黙が痛い。   スコールは真っ赤に染まった頬に片手を当てて、落ち着けと自らに言い聞かせたが跳ねる心臓の鼓動がうるさかった。ラグナの手首を掴んだままの右手は熱を持って汗ばんでおり

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スコールの値段。-02-

  一週間は何事もなく過ぎた。   朝は首席補佐官ら高級官僚達の日例報告を受ける為定時に出勤し、一日の仕事が始まる。エスタ大統領の勤務時間はあってなきが如しであり、「自分で必要と考えるだけ働けばよい」と言われた時には呆然

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スコールの値段。-01-

「というわけで、よろしくお願いしますねスコール」 「…SeeDは何故と問うなかれ主義はいつまで有効なんでしょうか学園長」 「ははは、何です?それはすでに何故と問うているも同義ですよ?」 「アルティミシアを倒したのでそろそ

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