指の腹で確かめるように肌を探る。項から鎖骨へ、鎖骨から胸へ。指を追うように舌を這わせて吸い上げる。赤く鬱血の痕を残す度、レオンの身体が身じろいだ。
右胸に吸い付いて、左は指先で摘んで捏ねる。クラウドの頭を撫でるように動く手は強請るようにも見えるのに、落ちて来るため息には戸惑いが滲んでいた。
「…感じない?」
舌で押し潰すように突起を刺激してやりながら問うが、レオンは「いや」と答えるものの反応が悪い。
「感じない、ことはない…が、どっちかというとくすぐったいというか…気持ち悪い、という、か」
「まぁ、そんなもんだろ…」
素直な感想で結構だ。
身体は処女なのに中身が淫乱だなんて、それなんてエロゲ?と聞きたくなるような話だ。いや、エロゲだと設定としては逆になるのか。まぁそれはどうでもいい。
しかし淫乱だなんて使いどころを間違うと殴られるだけでは済まないので滅多に口には出せないが、実際の所こいつは相当エロイと思う。開発してやればそうなるのだから、力も入ろうというものだ。
腹筋を辿り、下腹部へ唇を落とす。
成長途中の身体は筋肉の発達もまだ未熟で、厚みがなかった。全体的に細身だが、華奢と言うほどでもない。触り慣れている普段の感覚との違いに戸惑いはあったが、湧き上がり背を震わせる熱は変わらなかった。
「あー…レオン」
身体を起こし、腕を掴んでレオンの身体も引き起こす。
「…何だ」
怪訝に問う蒼の瞳に惹かれるように顔を寄せて、軽くキスを落とす。
耳にかかる髪をかき上げてやり、耳元に息を吹きかけながら囁いた。
「…フェラして」
「……」
「出しとかないと我慢できない」
「……」
見上げてくる瞳に浮かぶのは呆れと諦めだ。軽蔑でなかったことに安堵して、レオンの髪を撫でる。
すでに勃ち上がり震えるクラウドのそれを、レオンの手が下からなぞり上げた。形を確かめるように上下し、舌先で先端を舐める。唾液をなすりつけぐるりと一周して先端を咥え込み、吸い上げながら根元まで唇を落としていく。絞った唇がカリを擦り上げ、溢れる唾液でぬらりと光る怒張したモノが悦んだ。唾液に塗れたレオンの指が根元付近でぬるぬると上下し強弱をつけて扱き、熱く濡れた口腔で先端を絞り上げられ舌を絡めて動かされ、クラウドが呻く。
「は…っ、ちょ、お前、上手過ぎ…っ」
「ん…っふ、ぁ」
うるさい、と言ったようだったが、美味そうに咥え込んだ目で睨み上げられてもクるだけだった。
「っ、ぁ、ダメだ、も、イく…ッ」
上下するレオンの頭を抱え込み、奥まで押し込む。
「んっ、ん、ん…ッ」
クラウドのペースで動かされ、レオンが抗議の声を上げたが止められない。強く吸い上げられるに任せて腰を動かし、レオンの口内にぶちまける。
あっという間にイってしまって、余韻を楽しむ暇もなかった。
ひく、と喉を引き攣らせるレオンの唇の感触を惜しむように何度か出し入れし、精液を出し切る。引き出したモノが糸を引いてレオンの唇から離れた。
エロすぎて眩暈がする。
「ッふ…は、それ、…飲んで」
「…っん、く…ッ」
お願いしたら睨まれたが、それでも口元に手を宛て嫌々ながらも飲み込んでくれるのだからたまらなかった。
「ッマズ…」
余計な一言がなければ満点だったのに。
多少余裕が出来たので、ゆっくり馴らしてやることができそうだった。
再びレオンの身体をベッドに倒し、ローションを手に取り掌に落とす。溢れてレオンの腹に零れたが、零れた分はレオンのモノに塗りつけた。
「っ!」
体温よりも低いそれに小さく跳ねる身体を宥めるように指を絡めて扱いてやれば、すぐに反応して勃ち上がる。
ぬるぬるされると気持ちイイよな、ココ。
指で輪を作るように挟んで上下してやりながら、後ろを探る。傷つけることは望んでいない為、挿入は慎重を要した。
入り口からたっぷりと濡らしてやりながら、指の腹で開く。
警戒するように息を吐くレオンの反応を見ながら一本中指を含ませた。
「…ッぅ…」
「痛い…?」
「…いや、平気」
「そか」
ゆっくりと奥まで差し入れ、また戻す。しっかり濡らして、また中へ。付け根まで押し込み前立腺を押してやれば、中が締まってレオンの身体が仰け反った。
「っん、ぁっ」
慎重に指を動かしながらそこを集中的に攻めてやる。反り返り震え出すそれに再び手を伸ばし、追い上げるように長いストロークで扱いてやると、腰を揺らして悦んだ。焦らさずイけと促して、先端を絞り刺激してやれば腿を震わせてレオンが喘ぐ。逃げるように浮く腰に逆らわず、指を増やして後ろを抉る。
「く、…っん、ぁ、…ッあ、ぁ…っ」
後ろで感じているのかどうかは不明だったが、痛みがあるわけではなさそうだった。指を食い締め悦ぶ姿は普段と大して変わりないが、それでもやはり反応は鈍い。
「…ほら、何度でもイっていいよ」
促しイイ所を擦り上げてやると、声にならない悲鳴を上げてレオンがイった。力が抜けてシーツに沈む身体にキスを落とし、上下する胸の突起に舌を伸ばす。後ろに入れた指は止めることなく抜き差しを繰り返し、ぐるりと回してみたり広げてみたりと献身的に愛撫する。含ませた液体が粘ついた音を立て、尻を伝ってシーツに落ちた。
「も一回、イっとく?…結構広がったみたい、だけど」
突起を強めに吸い上げ、力を失ったレオンのモノに手を伸ばす。
「…ぅ、…ん、っく、は…っ、ぁ、あ、多分、はいる…っ、」
「…マジで?そろそろ辛かったから助かる、けど…ちゃんと、感じてるか?」
歯を立てる。ゆるゆると揉みしだくように刺激すれば反応し、レオンが鼻にかかった声を漏らす。
「ん…っ、ふ、一応、それなり、に…っ」
「…それは良かった」
素直なのはいいことだったが、素直すぎるのも考え物だ。
早く挿れたがる己のモノを宛がって、傷つけないようこちらもしっかり濡らしてから入り口に押し付けた。
「調教、楽しいな」
ため息混じりにそう漏らし、指でゆっくり広げながら先端を含ませる。早く突き上げたい衝動を必死に堪えながら、じれったい程ゆっくりと少しずつ進ませるが、レオンは顔を歪めて耐えている。
「んんぅ…っぐ、ぅ…っは…、」
進ませる度、レオンの背が逃げるように仰け反るのを、腰を掴んで抑える。
痛みを逃がす為に浅い呼吸を繰り返し、涙を滲ませるレオンなど見た事がなかった。
これはこれで、非常にそそられ困る。衝動のまま奥まで突き上げたくてたまらなくなった。
クラウドも大きく息を吐き出して、衝動をまぎらわせなければならなくなり辛い。
「ん…っ、も、ちょっと…」
「…は、…っはぁ…う、く、き、つい…っ」
「そ、れは、こっちのセリフ…!」
異物を排除しようと締まる肉が容赦ない。
力を抜いて受け入れようとするレオンの意志とは関係なく、それは肉体の防御反応だ。
処女って大変だな、などと同情し、根元までぴったり納めてため息をついた。
「は、…奥まで、入った」
「っ、んふ…っは、は…っ、ぁ、まだ、動くな、よ…っ!」
それは難問だった。
熱く濡れてひくつく肉襞の感覚がたまらないのだ。身体が慣れていなかろうが、中の反応は変わらないらしい。クラウドのモノに慣れる為に、時折締め付けて形を確認するような動きがまた理性を削る。
「…うごいていい…?」
「や、だ…まだ、ダメ、だ…」
やだってそんな。
レオンの足を抱え直し、指先で己を受け入れるソコに触れてみる。
「…血は出てないな」
良かったと一つ安堵のため息を漏らす。ここで無理に動いたらやはり怪我をするのだろうか。そうだとしたら今までの苦労が水の泡だ。時間をかけて馴らした意味がなくなってしまう。
動くなと、たった一言の苦行に耐えるのが辛い。
気まぐれに萎えかけたレオンのモノを触ってやれば、びくりと引き攣り中が締まってクラウドが呻く。
「っ、…っも、無理です、レオンさん…」
「ふ…っく、そこ、触って、うごいて、いい、…っ、ゆっくり、だ…!」
注文の多いお許しが出た。しかもクソエロイことを言う。ちくしょうゆっくりって何だ拷問か。
レオンの手を取り、自分のモノに触れさせる。
「…こっち、自分でイイように触ってろ。…集中、しないと、マジでヤバイ、です…」
油断するとガツガツ行ってしまいそうだった。
ああ好きなだけ動いて貪りたい。
でも我慢。
クソ、中身も処女ならまだ良かったのに爛れたエロイ大人なレオンは手に負えない。
そろそろ理性が限界を訴え始めて悲鳴を上げている。
お望み通りゆっくり腰を引いて、浅く動かす。少しずつ馴らすように肉壁を擦りながら、先端まで引き抜いて、ゆっくり押し込む。
「んん…ッぅー…っあぁ、クソ…っ痛…い…ッは、…っく、ぅ」
「…ぇえ…?…どこが、痛い?」
「…そこ、」
「…どこだよ」
痛みだけではなさそうだったが、荒く息を吐くレオンは切なげに眉を寄せた。
「…先端。引っかかるのが、痛い…」
「……」
カリの部分か。
また具体的に言ってくれてどうもありがとう。勉強になりますけど、いい加減理性が保ちそうにありません。
両腿を掴んで、レオンの身体の上に折り曲げるように倒す。
苦しいと呻く声を無視して接合部を確認するが、傷ついてはいなかった。
ココで擦られるのがキモチイイのに、それが痛いと言われてはどうしようもない。
慣れるまでの辛抱か。
ゆるゆると引き抜いて、負担をかけないように突き上げる。
前立腺を狙って擦り上げれば、レオンが気持ち良さげに啼いた。
自分でやれと導いてやったモノを緩やかに扱く様は目に毒だ。
やめろエロイ。
少しずつ注挿を速め、肉壁を抉る。随分馴染んできたらしい中が食いついてきて、締め付ける。
「ふ、っぁ、あ、…っんん…っは、っあ…ッ」
「っそろそろ、ガンガン突いて、いい…っ?」
ダメと言われたら泣きそうだったが、絡んだ視線にぞくりと快感が走る。
「は…っ、い、い…っ、ッァ、く、もっと、突いて、い…っ」
肝心な所で裏切らないレオンが大好きだ。
腰を引いて、奥まで打ち付ける。
骨がぶつかり肉が跳ね、溢れる程に使ったローションと先走りの白い液体が混じって泡立ち卑猥な音を立てた。
「あっ、あっ…ッァ、は…ッぁ、ぁっイ…っく、…ッ!」
がくがくと震えて善がるレオンが気持ち良さそうだ。勃ち上がり濡れるレオンのモノに触れてやり、扱き上げれば顎を仰け反らせて痙攣する。
「ふ…っ、俺も、も、無理…っ」
ずっと我慢を強いられてきて、もう限界。
急速に締まる中にぶちまけてやれば開放感で眩暈がした。
レオンの上に倒れこみ、激しく上下する胸にキスをして、髪を撫でる。汗で額に張り付いた前髪をかきあげてやり、そこにもキスを落とす。
抵抗がないことに気を良くして、瞼に落とし、頬にも唇を落とした。
ややあってレオンの手が持ち上がり、クラウドの頭を撫でる。
「…ハジメテの経験は、どうでしたかレオンさん」
揶揄すれば疲れたようなため息が漏れた。
「…やっぱり痛かったな…」
「ほう」
「…怪我しなかったのは褒めてやる」
「…それはどうも」
「まぁ、合格をやってもいい」
「うわぁお前偉そう」
顔を顰めて言えば、レオンが喉を震わせて笑い、頭を抱え込まれて唇が触れた。
「…で、愛の口付けはないのか?」
目が笑っている。
こいつがこんな言葉を吐くわけがないのだ。意図に気づき、クラウドがうげ、と呟いた。
「…お前、俺の咥えて飲んだだろ…っ!」
「…さぁ、記憶にないな。しないのか?」
「するか。しない。お断りします」
「…まぁそう言わずに」
「うぎゃー!やめろ近い近いうがいしてきたらしてやってもいい!」
「…うがいしたらもうしない」
「何ィ!…笑うな確信犯!」
レオンの腕を掴んで引き剥がし、シーツに押し付け距離を取る。
まごう事なき美少年なのに目がエロイ。口がエロイ。中身がエロイ大人だとやはりこうなるのかとクラウドは脱力した。
外見がどうあれやはりレオンはレオンだった。
…レオンなのに若い少年姿なのが犯罪なのだ。
「…それ、戻るの明日?」
問えばそうだと首肯する。
「なるほど…」
明日までにできることを考える。
美少年のレオンにやってもらいたいことを考える。
「…あ、勃った」
「…お前…何考えた…」
嫌そうに顔を顰めるレオンの足を開かせて、とりあえずもう一回、と入り口に勃ち上がったモノを押し付けた。逃げる腰を押さえつけて固定する。
「ああ、夢の家庭教師プレイが」
「っ、はぁ?」
「お前が生徒な。…いたずらする先生が俺。これは鼻血出るね」
「…っ変態め!」
「制服用意しない、と…っ」
押し開かせて、奥まで突き入れる。
先程まで受け入れていたモノなのだから、スムーズに入るのは当然だった。
「っ、あ…ッば、や、め…ッ」
「奥まで入って、それはない…っ」
顔がにやけている自信はあった。
今しかできないことを、楽しまずにどうするのか。
「は…っ、他、何して、もらおうかな…っ」
吐き出したモノがかき出されてシーツに染みを作る。穿ちながら楽しげに息を弾ませるクラウドに、レオンは呆れて何も言えない。
「ふ、あっ、あ…ッん、…お、まえ、は、全く…っぅ」
突き上げられ揺さぶられて、ようやく中で感じることが出来るようになってきた。絡みつく肉を締め上げ、抉るモノの質量を確かめる。
過去の自分の姿に嫌気がさしていた事が、どうでも良くなってきた。
アホらしい。
過去に戻ったわけではないのだ。
ほんの少し、救われた。
…こんなアホな男に救われるなど心外だったが、仕方ない。
「ぁ…ッ、ク、ラウド、」
「…何」
「…キス、してくれたらやってやっても、いい…」
「…ぇぇ…」
嫌そうな顔をした。それはそうだろう。俺だって自分のモノを口に入れたくはない。
もう口の中には残っていないが、これは生理的なものだった。
しばし考える様子を見せたクラウドだったが、欲望に負けたようだ。
素直に乗り上がり、レオンの顎に手をかける。
レオンも手を伸ばし、クラウドの頬に手を添えて引き寄せた。
躊躇いがちな金髪を抱え込み、唇を合わせて、舌を絡ませる。
ぶつかり追い上げられる熱に浮かされ、レオンは小さくため息を零す。
次に鏡で己の顔を映しても、壊さずに済みそうだった。
「…クラウド、殺す…!」
「ご…ごめんなさい。ヤりすぎました」
翌日元に戻ったはいいものの、動けないレオンの姿がそこにあった。
END
リクエストありがとうございました!